TOPIX -1% MYPF -1.6% 久々に大きなマイナス
- 本日はNY株安を受けて全面安の展開
- 相対的には医薬・食品・電力なでディフェンシブなセクターの下げ幅は小さかったが、今日は、どの銘柄も満遍なく売られた印象
- これまで急ピッチで上昇していたこともあり、利益確定の売りに押された格好だ。TOPIX、日経225ともに5DMAを下回って陰線で終えている。短期的には上昇一辺倒のトレンドが終了したとみた方が良いかもしれない
- 実際、個別銘柄で見ても、大半の主力株は5MDAを下回り陰線で終えている。こういう全面安の日は、5DMAの上を維持でき、かつ陽線で終えている銘柄を見ておくと、明日以降相対的に強い銘柄は何か?のヒントになるだろう
5DMAより上、陽線で終えた主な銘柄
- 筆者がモニターしている銘柄で、5DMAより上、陽線で終えた銘柄は以下の通りだ。内需銘柄が多いのが特徴
- 個人的には、不動産が来週以降も強いと思っているが、相場全体で見ると一旦調整モードに入った印象。よって、無闇にエントリーせず、ポジションはほどほどにして、更なる下落には備えたおきたい
- 九州F、山口F、東京海上、三菱HCキャピタル、SBI HD
- JAPEX
- 竹内製作所、三菱重工、堀場製作所
- 三菱地所、ヒューリック、三井倉庫
- 三越伊勢丹、Jフロントリテイリング
- NTT、NEC
- 鹿島建設、五洋建設
- 関西電力、J POWER
- NECは、三菱重工ほどの派手さはないが、影の防衛関連銘柄、IT・DXのテーマもあり、じわじわと上昇を続けている。本日のような弱い地合いでも陽線で上昇トレンドを維持している。注目したい銘柄の一つだ
- 百貨店銘柄の相対パフォーマンスの差は、正直よくわからないが、直近2週間程度は、H2Oリテイリングが阪神タイガース効果で他社をアウトパフォームしてきた。その反動で三越伊勢丹やJフロントリテイリングが買われたのかもしれない(まだ断定はできない)
- JAPEXは底堅い動きで、3月高値の5,230円を2日連続上回り年初来高値をつけたが、終値では5,230円を超えることができなかった。来週以降も上値をトライしそうな気はするが、全体のポジションを調整するために一旦利益を確定した(早まったかもしれない)
中国ファーウェイ・アップル問題で恩恵を受ける銘柄:中国半導体向け事業が好調・iphone 15依存度の低い銘柄?
- 本日の半導体銘柄は全面安だったが、アドバンテスト、ソシオネクスト、理研計器は相対的に底堅かった
- 後講釈にはなるが、3銘柄の共通点は以下だ
- 最近の決算において、中国向け事業が好調
- アドバンテストに関しては、来週発表されるiPhone15向けはほとんど関係していないと言われており、株価は逆行高の➕1.5%。逆にiPhone15と関係が深いと言われているテラダインは5.5%も株価が下落
- 今後、米政府から中国に対する更なる輸出規制なども懸念されるため、単純に上記3銘柄を買い持ちするのは楽観が過ぎるだろう。米中摩擦に伴う地政学リスクを考慮する必要はある
- ただ、初期的な株式市場の反応は、「中国半導体向けが好調な銘柄・iPhone依存度の低い銘柄は買い」だっと言える
- かかる状況下、不覚にも理研計器の一部を売却(利確)してしまった。半導体関連が弱そうという雰囲気だけで反射的に利確してしまった。もう少し冷静に考察できていれば、慌てて売る必要はなかったかもしれない
- 理研計器の1Q決算については過去の記事を参照いただきたい。(当社から中国半導体向けが好調だった旨回答を得ていた)
日鐵ロング・JFEショートのペア・トレード
- 今週の発行市場の最大のイベントは、JFEの公募増資・CBだった(案件概要の詳細は過去の記事を参照)
- JFEの増資に伴う希薄化率は8.6%、CBの潜在株を含めると13%程度。実際JFEの株価は、9.6%下落している。週明けの9/11に条件決定を予定しており、今回の増資に伴う希薄化は、ほぼ株価に織り込んだと言える
- しかし、筆者としてはCBのヘッジ売りのインパクトがまだ残っているのでは?と推察している
- CBの発行条件は、9/11の終値を踏まえて、900億円相当のCBが投資家に配分される予定だ。通常ユーロ円CBを発行すると、潜在的に発行額の25%程度のヘッジ売りが出てくる。本件の場合、9/12以降に200億円程度の潜在的なヘッジ売りニーズが出てくる可能性がある
- 従って、来週前半のJFEは、同業の日鐵・神戸製鋼対比株価がアンダーパフォームするのではないかと予想しており、現在日鐵ロング・JFEショートのポジションを保有している
- 上記の考察通りの結果となるのかどうか、来週中頃に振り返りの上、ブログで報告したい