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テスホールディングス(5074)のライツ・オファリング:実際のライツの価格動向について分析(第6回)

株式会社DMM.com証券

本日、テスホールディングスの本決算発表がありました。

決算発表を受け24年6月期の業績予想が開示されましたので、バリュエーションについて考えてみたいと思います

なお、株価予想に関しては筆者自身の予想であって、確約するものではありません。実際の投資にあたっては各自の自己責任にてお願いいたします

8/8時点のライツの行使率は56.8%(8/1時点51.4%)。行使率100%の目処はたった

  • 会社が本日公表した8/8時点の行使ライツ数は2,002万株(行使率56.8%)
  • ほふりで確認できる8/14までの新規登録株式数は2,026万株。役員が保有する未行使ライツ918万株を合わせると2,944万株(総ライツの84%)は行使が確定したと評価できる
  • 残りのライツは576万株となる見込みだが、大和証券が行使をコミットする株数の範囲内となるため、事実上100%の行使の目処がたったと言える
  • 残存ライツ576万株。ライツの行使期間最終日は8/24。残り8営業日となった。徐々に受給悪化の影響は和らいでいくと考えられる
  • ただし、7/31から8/4の急落局面で信用買残高が167万株まで増加しており、株価反転の重しになる可能性については留意が必要

本日の決算:コンセンサスを上回るガイダンスを公表

  • 本日会社が公表した業績予想:売上高382億円(前期比➕11%)、経常利益60億円(同➕8.7%)、当期利益37億円(同➕3%)
  • 当期利益のコンセンサスは33億円よりも良い内容であったため、ライツオファリングの最終局面を迎えるなか、一定の下支えとなりそうだ

増資考慮後の時価総額376億円、今期予想PER x10.1、実績PBRx0.9

  • 今回の決算を受けて、株価がどうなるかの予測は難しいが、一定の仮定を置いた想定株価は600円程度と見ている
  • コンセンサス予想ベースのPERは x11.4でこれはTRE HDとイーレックスと同水準。会社予想を市場が信じる場合、PER x11.4の水準は600円となる。600円はPBR x1の水準でもあることから、短期的には600円位までは反発すると予想する
  • 一方、600円以上のバリュエーションを獲得するには、今回の増資資金による成長ストーリーをどう評価していくかにかかっているように思う
  • 前回記事で記載した通り、個人的には、まだ伊万里プロジェクトの収益性に関する不透明要因が多く、同業他社比でプレミアムで評価するのは相応のハードルがあるように感じる。(会社としても伊万里プロジェクトの収益性に関してはリスク認識をしている
  • 今回筆者は勉強を兼ねて、当社株式を1,000株購入した(取得単価:548円)。予測困難であったため、小ロットにとどめている
  • 短期的には600円を利益確定の目処としたい。強気シナリオとしては増資公表前の株価水準675円程度まで戻ることを想定するが、明日以降の株価形成をみて判断したい

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