IPO,PO関係
西華産業(8061)売出し(PO):メガバンク2行が政策保有株式を売却
- 銀行側からの売却要請を受けて、売出しを実施することになった
- 三井住友銀行は保有株全量を売却予定。三菱UFJ銀行はOAにかかる株式数を含めると、全量売却するものと思われる
- 後述の通り、2023年11月にPBR1倍割れに対する対応策を公表し、着実に実行してきた当社。株価は上場来高値水準にまで上昇している。個人向けIRも積極的に実施(動画もURLで公開)してきた。今回の売出しを通じて、個人投資家向けにアプローチし、新たな株主層の拡大を狙う
- 当社の四季報上の主幹事は大和だが、今回のPOの主幹事は三菱モルガン(シ団にSMBC日興を招聘)。売出人がMUFG、SMFGという影響もありそうだ
東証PBR1倍改善要請をキッカケにIRを強化?株価は大きく上昇
- 足元の当社株価は、PBRx1.3、上場来高値圏にある(上場来高値は2024年11月25日4,995円)
- 東証PBR1倍改善要請を受けて対応した会社のなかで最も成果を挙げている会社の一つではないだろうか?
- 当社が初めて「資本コストを意識した経営の実現に向けた対応に関するお知らせ」を開示したのは2023年11月10日。それ以降の株価パフォーマンスは極めて好調だ
- 2023年10月9日の終値は2,153円。発表当日の株価は前日比14%上昇(取引時間中に開示)
- 2024年12月2日の終値は4,840円。上昇率は124%
- 具体的には、以下の施策を公表(着実に実績をあげている)
- ROE目標を8%から10%に引き上げ
- 100億円規模の成長投資
- 配当性向35%から総還元性向45%に上方修正
- 政策保有株の縮減(純資産の20%未満に。将来的には10%未満に削減)
- 株主優待制度の導入(QUOカード)
- IR強化、役員報酬制度の改訂
今期中に中計の見直し(上方修正)を予定
- 当社は2023年5月に2027年3月期を最終年度とする中計を公表しているが、利益面ではすでに目標値を達成している
- 今2025年3月期中に中計の目標数値を上方修正する予定
- 業績は堅調に推移しているなか、足元では、原子力関連設備販売代理店業務(三菱重工の代理店)が収益貢献しはじめている点もポジティブ視されていると思われる
- 商社という業種もあるが、高配当バリュー銘柄と位置付けられる(今期予想PERはx8、実績PBRx1.2、予想配当利回りは4.3%)
- アップサイドは今後の中計の内容次第?下値は配当利回りが下支えとなりそうだ
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