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センコーHD(9069):複数金融機関による政策保有株の売出しと同時に自己株式の市場買付けを実施

株式会社DMM.com証券

2/28に条件決定

  • 売出価格:1,042円(ディスカウント率3%)
  • 引受価額:999円(引受手数料率4%)
  • 公表から条件決定日まで株価は、4.8%下落(TOPIXは1.3%上昇)

売出しを実施した背景:複数金融機関からの売却意向

  • 本件も複数の金融機関が売出人に連なっており、同日に公表された平和堂の売出案件と同じ背景と考えられる
    • 従前より、金融機関から売却意向が複数寄せられており、このタイミングで纏めて売出しで対応することを発行会社が決断
  • ただし、売出人は本件後も当社株主として存在する予定だ(全量売却ではないため、売出後の残存株はロックアップの対象となっている)

物流セクターは年初からTOPIXをアンダーパフォーム

  • 物流セクターの主要銘柄だが、2024年以降の株価はいずれもTOPIXをアンダーパフォームしている
  • セクター要素では買いにくい局面だが、自社株買いが控えているため、大きく下落した場合は投資妙味がでてくるかもしれない

残存1年、220億円のCBが存在。転換価額1,195円が目先の上値になる可能性

  • 当社は2021年にユーロ円CBを220億円発行しているが概要は以下の通り
    • 発行額:220億円、転換価額:1,194.8円、行使可能期間:2025/3/4
    • 潜在株数:1,841万株、発行済の11.7%、出来高の79日分
  • 残存期間が短くなってくると、CB投資家による転換価額1,195円を意識した売買が株価に影響を及ぼす可能性がある点に留意が必要だ
    • 株価が1,195円を超えてくると転換に備えて、株式のヘッジ売りが増加
    • 株価が1,195円を下回ってくると金銭償還に備えて、ヘッジしていた株式を買い戻し
  • 潜在株式が大きいため、上記の売買が当社の株価に影響を及ぼす可能性が相応にある
  • 来年3月にかけて、1️⃣1,195円が上値の抵抗になる可能性、2️⃣1195円前後で株価が張り付く可能性があるためだ
  • 同様の論点は今年の6月に満期を迎える予定のDMG森精機のCBでもあった。森精機は強いファンダメンタルズで抵抗価格帯であった転換価額を超えてきたため、上記リスクはほぼ回避できたと想定されるが、果たしてセンコーHDはどうなるのか。注目していきたい

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