東邦HDは5月31日にユーロ円CBの発行を決議して、同日夜に条件決定した
発行額は220億円(潜在株は対発行済株式の10%相当)
年限は5年。転換価格は2796円(終値2542円から10%のプレミアム)
調達する220億円のうち60億円は自己株式を取得(対発行済株式で3%希薄化抑制効果)に充当。所謂リキャップCB
実質的に潜在株を増やさずに、既存CB200億円(転換価格3329円、潜在株の対発行済比率7.7%)のリファイナンスを実施する資本政策と思われる
ユーロ円CBは海外のヘッジファンド等が投資家となる。CBヘッジファンドはCB買付と同時に購入金額の3〜4割程度の株式を空売りする(デルタヘッジ)。
従って、翌日の株価は下落する傾向にあるが、本件は明日ToSTNeT3によるCB発行額の27%相当の60億円を自己株取得。自己株取得を空売りの受け皿とすることで株価下落の影響を極小化する仕組み
なお既存のCB(2018年に発行)の転換プレミアムは23%であったが、今回は10%と低めに決定された
債務上限問題の渦中にあり、投資家に配慮した価格設定だった?