兼松（8020）：金融機関が売出し（PO）を通じて政策保有株を売却

• 政策保有株の売却をテーマとした売出しが続いている。2024年10月に入りアイカ工業（4206）に続く売出案件となる
  • アイカ工業も累進配当方針を掲げている安定配当銘柄
• ロックアップの対象者が三菱UFJ、あおぞら銀行のみであることから、それ以外の売出人は全量売却するものと思われる

10/9に条件決定

• 売出価格：2,256円（ディスカウント率：3％）
• 引受価額：2,162.96円（引受手数料率：4％）
• 海外販売比率：22％
• 公表日から条件決定まで株価は3.9％下落（TOPIXは2％上昇）

予想配当利回りは4.1％、累進配当方針を掲げる高配当銘柄？

• 今期の予想DPSは100円（予想配当利回り：4.1％）
• 当社は累進配当方針＆総還元性向30-35％を掲げており、下限DPSを90円としている
• 今期予想EPSベースでの配当性向は33％

中期経営計画：非資源フォーカス、当期純利益のCAGR（4年）17.1％

• 当社の27/3期の当期利益目標値は350億円
  • 23/3期（186億円）を基準とした4年CAGRは17.1%
• 非資源フォーカスという点が、5大商社とは異なる特徴か
• 当社の四季報ベースの今期予想PERはx7.3、実績PBRはx1.2
  • 三菱商事：x12.1、x1.2、
  • 三井物産：x10.5、x1.2
  • 伊藤忠：x13.7、x1.9
  • 丸紅：x8.0、x1.1
  • 住友商事：x7.5、x0.8
• （前年度に兼松エレクトロニクスを完全子会社化したこともあり）利益の大部分はICT事業が稼いでいる点に鑑みると半導体商社と比較するのが適切？
  • マクニカHD：x8.7、x1.4、加賀電子：x8.8、x0.9、
• 二桁成長の利益が実現できるのであればPERx7代は割安？ただ、財務面でやや劣後しており、コロナ禍以降自社株買いの実績はなし

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