IPO,PO関係
味の素(2802):銀行の政策保有株の国内売出しと自己株式取得の同時執行
案件概要(売出し)
- 売出株式数:14,306,900株(オーバーアロットメントによる売出しを含む)
- 対発行済株式数:2.7%、対出来高:5日相当
- 売出人:MUFG、みずほ
- 条件決定日(最短):10/20(月)、受渡期日(最短):10/28(火)
案件概要(自己株取得)
- 取得株式数(上限):1,000万株、取得金額(上限):400億円
- 取得期間:受渡期日の翌日(最短10/29)から2024年3月末まで
11/20に条件決定
- 11/20に予定通り条件決定
- 売出価格:5,464円(ディスカウント率3%)
- 引受価額:5,238.98円(引受手数料4%)
- 本件公表から条件決定日までの株価騰落率:-1.8%(同期間のTOPIX騰落率は、1.5%上昇)
- 11/29より最大1,000万株の自己株式取得が開始される
銀行の政策保有株を売出し/わざわざ売出しとした背景は?
- 今回の売出しは、当社の取引銀行であるMUFG、みずほの政策保有株の売却を目的としたもの
- 当社の規模と流動性があれば、個人投資家向けのブロック・オファー(リテール・ブロック)、機関投資家向けのブロック・トレードでも売却できる株数だった
- しかしながら、発行会社はわざわざ国内売出しを選択した。国内売出しを選択した場合、発行会社は公募増資と同様の引受審査手続きが必要となる。加えて、目論見書の作成が必要となるため、(ブロックトレードに比べ)相応の事務負担と費用が発生する
- 発行会社としては負担があってもIRの観点から今回の政策保有株式の売却を機会に持ち合い解消を進めている点を資本市場にアピールしたかったと考えれる。また、個人投資家への投資機会(ディスカウントで購入可能)を提供することで、株主層の多様化・拡大が期待できる
自己株式の市場買付けで受給悪化を回避
- 売出しを実施した場合、受渡期日に大量の株式が市場に流通することになる。受給悪化要因となるため、株価は下落しやすいが、今回は売出実施後に最大400億円(売出規模の半分程度)の自己株取得を実施する。受給悪化の影響を極小化する効果がある
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