IPO,PO関係
関西ペイント(4613):希薄化抑制型のリキャップユーロ円CB(1,000億円)を発行
- ToSTNeT-3による自己株式の取得金額は最大400億円、17,323,500株
- ToSTNeT-3で全額取得できない場合は、2025年2月21日までに市場買付けを継続する予定
- 翌日、ToSTNeTの結果が公表された。14,569,500株、336億円を取得したとのこと。差額の64億円は今後市場買付けする見込み
- 当社は2016年にも1,000億円のユーロ円CBを発行した実績がある(当時の共同主幹事共同ブックランナーは野村、シティグループ、モルガン・スタンレー)
- なお、CBの起債に際してJ-Link LimitedがCBを買い付ける予定。これは、CBをリパッケージ(オプション部分と債券部分に分ける)したうえで投資家に販売する目的で行う取引だ。詳細はフェローテックの記事を参照
通常の現金決済よりも希薄化抑制を狙う商品設計
- 今回のCBの最大の特徴は、現金決済条項だ
- 一般的な現金決済条項は、満期直前に残存しているCBを一括で取得する。本CBは満期一括取得に加えて、期中も投資家からの転換請求の都度、自動的に現金決済される仕組みを採用
- 過去にはスズキ、ANAが同様のスキームを採用した実績があるが、事例は少数だ
- 仮に現金決済時の株価が転換価格の2倍(5,542円)だとしたら、1,000億円のCBによる希薄株式数は1,804万株(CBの潜在株3,608万株✖️50%)となる。取得予定の自己株式数(1732万株)とほぼ同じ水準となる。
- つまり、今回のCBに伴う希薄化は限りなくゼロになる。600億円の纏まった資金調達を5年/7年のゼロクーポン・ゼロダイリューションで実現している
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