IPO,PO関係
東映アニメーション(4816):流通株比率引き上げを目的にグローバル売出(PO)を実施
- 当社は、東証スタンダードに上場しているが、23年3月末における流通株比率は17.4%となっており、上場基準の25%を満たしていなかった
- 今回、株主に働きかけることにより、バンダイナムコ・ソニーグループの協力を得て売出しを実施する
- 流通株比率を17.4%→28.1%程度に引き上げ上場維持基準を満たすことになる予定
- 1/29の決算発表時に1:5の株式分割を公表していた。基準日は3月末であるため、今回の売出しは分割効力発生前に実施することになる
2/27に条件決定
- 売出価格:16,199円(ディスカウント率:3%)
- 引受価額:15,531円(引受手数料率:4%)
- 公表から条件決定までに株価は10%下落(TOPIXは3.6%上昇)
- 当初内外比率は75:25だったが、海外需要が旺盛だったため65:35に変更
発行済10%の売出しであっても対浮動株で考えると需給インパクトは大きくなる可能性有
- 当社の株主構成(以下円グラフは2023/3末時点の株主構成)は特殊だ。発行済の86%は法人と金融機関が占める(所謂政策保有株主だ)
- 実際の浮動株は個人5%➕外国人7%の計12%しかない。おそらく実態的に市場で売買されている流通株は5%程度と考えられる
- 今回の売出しは発行済株式数の10%程度の規模だ。一見規模は大きくないように思えるが、注意が必要だ。なぜなら実態的な流通株は、今回の売出しによって5%→15%と3倍に増加することになる。発行済株式数の10%であっても、実態の浮動株対比で考えると需給へのインパクトは相当程度発生する可能性がある
- また、現状の個人:外国人の保有比率は5:7となっており、外国人の方が個人より多く株式を保有している。その点も踏まえ、今回の売出しにおいては、外国人にもアプローチできるグローバルオファリング形態を採用したと考えられる
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