パルプ・紙セクターは、昨年円安の影響で厳しいパフォーマンスであったが、今年に入り底打ち傾向にあると理解しています
当該セクターで以下3銘柄に注目してみました(買い推奨するものではありません)
1️⃣レンゴー(6941)、2️⃣トーモク(3946)、3️⃣ザ・パック(3950)
共通点
- 前号対比、四季報の業績予想はいずれも上方修正されている
- 足元低PBR(1倍割れ)。業績V字回復後はROE8%程度に回復する見込み
- ダンボールの価格転嫁が順調に進んでおり、業績のV字回復の蓋然性は相応にあると考えられる
- レンゴー(6941)とトーモク(3946)の足元のPERは極めて低位。直前の本決算で前期の業績を下方修正したこともあり、まだ市場が会社の業績予想を懐疑的に見ている可能性は否定できず
1️⃣レンゴー(6941)
- 主なバリュエーション指標(6/16現在)予想PE x6.6 、実績PBR x0.57、予想配当利回り2.81%、時価総額約2,300億円
- ダンボールの価格転嫁が進み、今季は過去最高益を計上する見込み
- 一方PERは x6.6と過去5年間で最も低い水準にあり、割安に放置されている可能性
- 過去5年間のPER平均は x8.7、過去3年間のPER平均は x7.6
- 今期予想EPSは129.2円。株価が過去の平均予想PERのレベルにまで水準訂正した場合の想定レンジは981〜1,124円
2️⃣トーモク(3946)
- レンゴーと同様、業績は旧回復、営業利益は過去最高を達成する見込み
- 予想PERはx4.35、実績PBRは x0.42、予想配当利回り3.43%、時価総額は394億円
- 過去5年間のPER平均は x5.4、過去3年間は同x5.1
- 今期予想EPSは468.7円。株価が過去の平均予想PERレベルまで水準訂正した場合の想定レンジは2,390〜2,531円
3️⃣ザ・パック(3950)
- 当社は上記2社のように過去最高益とはいかないものの、急速に業績が回復する計画を立てている
- 予想PERはx13.1、実績PBRはx0.92、予想配当利回り2.2%、時価総額約630億円
- 過去5年間のPER平均はx15.2、過去3年間は同x16.8
- 今期予想EPSは241.7円。株価が過去の平均予想PERレベルまで水準訂正した場合の想定レンジは3,166〜3,674円
- 当社は上記2銘柄に比べてPERは相応に高い水準
- 収益性が相対的に高いことに加え、当社は百貨店・観光地向けの紙袋を手掛けており、リオープニング銘柄として市場から一定の評価を得ている可能性