IPO,PO関係
ホシデン(6804)ユーロ円CB(リキャップCB):7年ぶりのCB発行
- 日系企業のCBを投資対象としている投資家にとっては馴染みのあるホシデンが7年ぶりにCBを起債(SBIHDとホシデンがCBの常連というのが個人の感想)
- 今回は100億円のうち30億円を自己株取得に充当する。所謂リキャップCBだ。直近、ニッコンHDが実施したCBも発行額の3割を自己株式取得に充当しており、類似しているストラクチャーだ
- CB投資家の潜在的なヘッジ売りニーズを翌日のToSTNeT3による自社株買いで吸収する。よってCB発行に伴う株価下落インパクトの軽減が期待できる(実際、ニッコンのCBでは株価は下がらず。寧ろ上昇した)
- CB発行決議翌日のToSTNeT3にて予定通り30億円相当全額の自社株買いを完了した。ただ、寄付の株価は2,285円(前日比➖5.1%)と大きく下げ、その後も軟調に推移した
- ヘッジ売りが30億円以上あった可能性
- 足元株価が大きく上昇していたため、利益確定の売りにおされた可能性
- 特に任天堂の新型機種(2025年に公表される予定?)に対する思惑で株価が上昇してきていた。当社の前年度の任天堂向け販売比率は55%と依存度は高い。新型機種がでた場合は、業績に大きな影響を及ぼしそうだ。その期待感から株価は大きく上昇していた
- 任天堂向けの販売が7割を超えるメガチップス(6875)は本日も年初来高値を更新し、株価は絶好調
- なお、本CBでは通常の開示に加え、Spica LimitedによるCBの大量取得に関するお知らせを開示している。同様の開示は2023年に発行されたフェローテックでも行われている。なぜこのような開示が必要なのか?についてはTOB規制が関連しているが、詳細は過去の記事を参考いただきたい
- また、Spicaを通じてCBは債券部分とオプション部分に切り分けて販売される。債券部分はCBを裏付けとしたアセットバックローン(ABL)、オプション部分は、CBを買い取ることが可能なワラントとしてCBヘッジファンドに販売される。一連の取引をアセットスワップという。その仕組みについては、過去の記事を参考いただきたい
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