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ナガセ(9733):東証スタンダード基準を充足するために売出し(PO)を実施

株式会社DMM.com証券

ナガセが売出しを公表しました。その概要について解説します

売出概要

  • 売出株式数:345万株(OA含む)、規模:69億円(8/22終値2,010円基準)
  • 対発行済株式数:11.3%、対1日当平均出来高:690日分
  • 売出人:創業家社長
  • 条件決定日(最短):9/4(月)、受渡期日(最短):9/11(月)
  • 直前期末に1:3の株式分割を実施済み。投資単位を引き下げて投資家層の拡大できる素地を作り、今回の売出しに臨んだと考えられる
  • また、今年の5月に中期経営計画見直しの公表をとりやめている。売出しの直前に都合の良い将来予想数値を開示するのは好ましくないと判断した可能性もある。売出後、最初の決算(10月末)で見直し後の中計が公表されるかもしれない
  • 今回はマーケティング期間が8営業日と長めに設定されている(通常の国内売出は5-6営業日)。需要喚起に相応の時間を要すると判断したのかもしれない
  • 当社の流動性は低いため、今回の売出しは、出来高対比では極めて大きい。流通株比率の基準充足のため、短期的にはやむを得ない判断をしたと考えられる。受渡期日以降も需給悪化要因に留意する必要がある
  • 長期的には、学習塾業界自体は底堅い(受験人気が追い風)ため、大きく下落した場合には、良いエントリー機会となる可能性もある(中長期で当社にエントリーしたい人には好機かもしれない)
  • なお、流通株比率の基準を満たしていない企業に関しては、明日以降本件と同様にPOするのでは?と投資家が意識し、株価が下がる可能性がある点に留意が必要(筆者が思いつくところでは東映アニメ、西本Wismettac、一部のイオングループ子会社など)
  • 保有株が「上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況について」という開示をしている場合は、内容をチェックしておいた方が良いだろう
  • 当社の適合状況の内容を把握していれば、ある程度今回のPOは予見できたと思われる

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