IPO,PO関係
ジャパンインベストメントアドバイザーズ(JIA:7172):ライツオファリングを公表
ライツオファリングの概要
- 資金使途:航空機オペレーティングリースの業容拡大に70億円、個人投資家等向けの不動産証券化ビジネスに32億円を充当予定
- 当社は、7/31に中計を公表していた。意欲的な中計を公表したうえで増資を実施する事例としてはレーサム(8890)、霞ヶ関キャピタル(3498)が注目されたが、本件もプロセスとしては同じだ(高い成長を目指すうえで増資が必須という説明)
当社がライツオファリングを選択した理由(考察)
- 当社がライツ・オファリングを選択した理由について、以下が想定される
- 前回公募増資(2018年6月に実施)の募集価格は5,558円。コロナ禍を挟んで5年以上経過しているとはいえ、1,500円でのおかわり公募増資は、前回POに参加した投資家への説明が難しい
- 社長が持分を維持したい?ライツ・オファリングの最大のメリットは、オーナー社長が(資金があれば)堂々と持分を維持できる点だ。今回白石社長は割り当てられるライツ全量の行使を表明しているため、増資後も持分は維持される見通し
権利落後理論価格の試算値:949.20円
- 本日の終値1,531円を基準とし、ライツが全量行使されると想定した場合の理論上の権利落価格(TERP:Theoretical Ex-rights Price)は、949.20円と試算される
- 行使最終日(3/11)までの市場変動リスクを考慮したうえで、949円を維持できるかどうか が本件オファリングの評価の分かれ目になりそうだ
- 試算方法は以下の通り。ライツのTERPに対するディスカウントは6割を超えていることから、全量行使される可能性は極めて高いといえる(テスホールディングスのTERPディスカウント43%と比べても大きい)
ライツ行使期間中は需給面で株価にネガティブインパクトが発生すると考えられる
- 今回交付されるライツは30,240千株。社長と経営陣を除く一般株主への交付株数は15,084千株
- 当社の1日当たり出来高は106千株。ライツオファリング期間中、当社の出来高は増加する可能性があるものの、ライツ行使期間(1/17-3/11)に最大140日分の潜在売りニーズが発生することになる
- ライツオファリングにおける潜在売りニーズの考え方に関しては、テスホールディングス(5074)の記事を参照いただきたい
- 明日以降の株価反応については、随時アップデートしていきたい
余談:テスホールディングスの雛形を使いまわし?
- 当社のホームページでは、本ライツオファリングのことをサステナビリティライツ・オファリングと題している
- テスホールディングスは、ライツオファリングの資金使途についてESG認証を取得したため、サステナビリティライツ・オファリングと題していたが、当社は関係ないだろう
- 使い回し?(大和証券もこういうところは事前に間違いを指摘してフォローしてあげてほしいものだ)
- 後日拝見しところ、修正されていました
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