IPO,PO関係
PORT(7047):公募増資を実施
案件概要
- 増資株式数:1,265,000株(オーバーアロットメントを含む)
- 対発行済株式数の10%相当、希薄化率9%、33億円相当(9/19終値2,652円基準)
- 条件決定日(最短):9/26(火)、払込期日(最短):10/4(水)、受渡期日(最短):10/5(木)
- 資金使途:30億円のうち、15億円はINE社のM&Aに伴う借入金の返済、10億円は、将来のM&A資金(2025年3月期までに充当されない場合は、借入金の返済に充当する可能性あり)、残額は採用拡大や生産性向上のための投資資金に充当
9/26に条件決定
- ディスカウント率:4%、引受手数料:5%
- 公表から条件決定日まで株価は14.2%下落(希薄化率9%以上の下げとなった)
M&Aの成功体験のある会社は、将来のM&Aを資金使途に公募増資を実施しやすい
- 一般的に公募増資の資金使途を将来のM&A資金とすると、投資家からの反応はネガティブになりやすい
- 投資家からすると、出資したお金が何に使われるか分からない上に、先行して希薄化が生じるためだ
- 先にM&Aを実行し、当該M&Aによるシナジー効果等を資本市場に説明した上で、ブリッジ・ローンの返済資金として公募増資を実施するのが王道と言われている
- 当社の場合、資金使途のうち半分は過去のM & Aに伴う借入金の返済資金だが、残額は将来のM&A資金だ。足元の成長戦略が過去のM&Aの成功体験に基づくものであり、実際株価も上昇傾向にあったことから、投資家からの理解を得やすいと判断したと考えられる
- 今回の公募増資によって、自己資本比率は40%から57%程度に改善する見込み。財務基盤が強化されることにより、今後のM&Aが実行しやすくなる(新規の借入余力も増加することが見込まれるため)
- 当社ののれん(2023年6月末時点)は約34億円(IFRSのためM&Aの対象企業の業績が順調である限り減損されない)自己資本は48億円(自己資本比率は40%程度)
- 一般的に自己資本対比のれんの金額が大きくなると財務リスクが大きくなるため、金融機関からの借入も難しくなる(株価も財務リスクの影響でネガティブな影響を受けることもある)
- 仮に今回30億円の増資(内15億円を借入金の返済)を実施した場合、自己資本は78億円に、自己資本比率は57%程度と大幅に増加する見込み
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-PO, PORT, 公募, 株価, 概要