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JTOWER(4485):海外募集(ABB方式)により機動的に資本増強を実現

株式会社DMM.com証券

海外募集を選択した背景について考察

  • 海外募集を選択する理由は以下2点と考えられる
  • 1点目は、調達の機動性だ
    • 国内募集の場合、財務局に有価証券届出書を提出する必要があり、その効力が発生するのに中7日かかる
    • また、対象が個人の場合、引受証券会社の営業員が需要を喚起する必要があるが、そのマーケティング期間に1週間程度を要する
    • その間にも株価は変動するため、当初期待した株価での増資が実施できないリスクがある
    • 一方、海外募集の場合は臨時報告書を提出するのみで募集が可能であることから、最短で同日(オーバーナイト)で条件を決めることが可能だ
    • 開示資料にも記載されている通り、発行の機動性を重視して、海外募集を選択したと考えられる
  • 2年目は当社の株主構成とアプローチすべき投資家層だ
    • 23年6月末時点において、当社株式は、大凡50%を法人株主が保有している。また、外国人株主が21%、個人投資家が11%を保有
    • 外国人:個人=2:1の構図であることから、海外機関投資家が主体の株主構成となっている
    • 実際大量保有報告書ではフィデリティ・インダスといった大手海外機関投資家が大株主となっている
    • 当社の時価総額は1,200億円。現在、東証プライムへの鞍替えを検討している(2019年末にグロース市場にIPO)。当社が、当社の戦略に理解を示す海外投資家の開拓を志向していてもおかしくはない
    • 昨年M&A総研が海外売出しを実施している。なぜ海外か?の考察の詳細はこちらの記事を参考いただきたい:M&A総研(9552)の海外売出しについて
      • なお、M&A総研も、東証プライムへの上場申請中である旨を公表したうえで海外売出しを実施していて、本件と似た構図だ
      • M&A総研の場合、6月末に海外売出しを実施し、2ヶ月後の8月下旬に東証プライムの上場が承認された

2/16に条件決定

  • 一般的に海外募集を行う場合、翌日にヘッジ売りができるように条件決定日は月から木曜日に実施することが多い
  • 金曜日に条件決定してしまうと、週末を挟むことになるため、翌日にヘッジができない(週末に何か起きるとヘッジができないので投資家がリスクを負うことに)
  • また、今回の募集ではわざわざ英文目論見書を作成している。今回の増資の目的に関して潜在的な投資家に説明している可能性がある(ロードショーIR)投資家へのマーケティング期間を確保するため、条件決定は数日後になることも想定される
  • 上記記載していたら、23時55分に条件決定の開示がされました。想定とは異なりオーバーナイトでのプライシングとなります
    • 発行価格:4,973円(ディスカウント率:9.9%)
    • 払込価額:4,766円(引受手数料:3.75%)

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