昨年テスホールディングスがライツオファリング(RO)を実施した。改めて当社のROを振り返ることで、足元RO執行中のジャパンインベストメントアドバイザーズ(JIA:7172)へのインプリケーションを考察した
なお、テス及びJIAのライツオファリングの詳細な概要は割愛しているため、過去の記事を参照いただきたい
両社のライツオファリング概要の比較
テスHのROのポイント
RO実施期間中の株価推移(ライツ調整済み株価)
JIAへのインプリケーション(実際の投資判断は自己責任でお願いします)
- 権利落直後に株価が急騰した場合は売り?
- JIAの権利落日は1/15(月)を予定している
- テスの事例では、権利落日からライツ上場日の2日間にかけて、株価は急騰した。一部の投資家が(ライツの権利落を理解せず)勘違いして買い付けた可能性がある
- 1/15(月)-16(火)にかけて株価が急騰するのであれば売りの好機となりそうだ
- ライツ売買開始直後は需給が悪い?押し目買いは慎重に行なった方がよいかもしれない
- 1/17(水)から3/5(火)はライツ売買可能期間となる。ライツ行使のための換金売り・ヘッジ売り、ライツの売却が重なるため、序盤は需給が悪くなる可能性が高い。押し目買いは、時間をかけて検討した方がよいかもしれない
- 経営陣保有分を除いても15百万株相当のライツが市場に出回ることになる。当社の1日あたり出来高16万株程度。需給インパクトは相応に発生すると想定した方が無難である
- 当社は2/7(水)に本決算発表を予定している。今期のガイダンスは、すでに中計を公表していることから大きなサプライズはなさそうだ。ただ、前述の需給悪化要因を勘案すると、2/7以降の方がエントリーしやすいと考えられる
- テスの場合、ライツ売買期間中に経営陣が市場売却していることが大量保有報告書で判明し、雰囲気が悪くなった。本件の場合、社長が全量行使をコミットしていることから、経営陣の売却に関する懸念は限定的といえる
- 1/17(水)から3/5(火)はライツ売買可能期間となる。ライツ行使のための換金売り・ヘッジ売り、ライツの売却が重なるため、序盤は需給が悪くなる可能性が高い。押し目買いは、時間をかけて検討した方がよいかもしれない
- 足元の業績動向・業界環境に鑑みると、テスのように一本調子で下げるとは考えにくい?
- 当社の本業である航空機オペレーティングリース事業は好調に推移している。昨年来の株価も大きく上昇してきている。テスのバイオマス・再エネ事業に比べると、業界環境は良好といえる
- 当社の中計が達成できる保証はないものの、仮に来期の業績が計画通りに推移すれば株価の上昇余地は大きそうだ(ライツオファリング後の株数ベースでの来期会社予想PERはx5.4)
- 以下は1/5の終値ベースでの各社の会社予想PER