IPO,PO関係
GENOVA(9341)売出し(PO):東証プライム昇格直後に流通株時価総額を増やす目的で売出しを実施
- 当社は、2022年12月に東証グロース市場にIPO。当時の主幹事はSBIだったが、本件はみずほ(事務取り纏め)・SBIの共同主幹事
- 規模が50億円未満の国内POで共同主幹事となる事例は稀
- みずほ証券はIPO時にはシ団にも招聘されていない。この2年間で大きくポジションを上げたことになる
- 売出しに先立ち、9/20に東証プライムに昇格。ただ、流通時価総額が9/12時点で109億円であったことから、形式基準(100億円)をギリギリ上回っている状況でのプライム昇格となった
- 今回の売出しの目的と一つとして、売出しを通じた流通株比率の上昇→流通時価総額の拡大を挙げている
- 通常、POを実施する場合、以下の理由からプライム昇格と同時に実施することが多い
- POの需給悪化要因をプライム昇格とう好材料で相殺することで株価インパクトの極小化を期待
- 売出しの大義・目的が説明しやすい(特に現役オーナー社長が株式を売却する場合)
- プライム昇格という話題性から、POを通じた新たな投資家層を呼び込みやすい
- しかしながら本件は、プライム昇格から2ヶ月程度のインターバルを経て実施されることになる(珍しい事例)
- 以下は私見になるが、従来はプライム昇格と同時に本売出しを実施する予定だった?と推察される
- 7月末の植田ショックを受けて8月に株式市場が不安定化。やむを得ずPOを断念して、プライム昇格を優先した?
医療情報のプラットフォーマー、デジタル化等による利便性向上に貢献
- 当社はMedical Docという医療情報サイトを通じて各種医療情報を提供している(メディカルプラットフォーム事業)
- また、中小医療診療所向けに事務負担を軽減するセルフ精算レジなどのハード・ソフトを販売している(スマートクリニック事業)
- 直近の2Q決算においては、前年同期比で2割を超える成長を達成。今期の営業利益は2割の増益予想となっている
中小の医科・歯科診療所向けの開拓余地(=当社の成長余地)はまだまだ大きい?
- 当社の顧客数は、1万件程度となっているが、潜在的には約17万件のTAMがあるとのこと
- ただ、現状の株価を基準とした今期予想PERはx14.6に留まっている
- プラットフォーマーとしての潜在成長力を織り込んでいないといえるか?
- IPO時の公開価格1,800円に対して、2024/11/18時点の株価は1,539円
- 業績自体は順調に推移しているが、市場の中小型グロース銘柄に対する期待値の低下(PERの切り下がり)の影響が大きい
- エムスリーのPERもx20程度まで切り下がっている。同社対比でのディスカウントに投資妙味を見出せるかどうかがポイント?
- 今後知名度の上昇とともに顧客数が伸びてくるのかが注目される
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