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IPO,PO関係

ASNOVA(9223):名証から東証グロース市場への重複上場。同時に公募売出(PO)を実施

株式会社DMM.com証券

案件概要

12/13に条件決定

  • 募集売出価格:1,091円(ディスカウント率:5%)
  • 払込価額:1,010.57円(引受手数料:7%)
  • 公表から条件決定まで6.9%上昇。ただし、公表から条件決定日まで3万株弱しか出来高がない状態。東証グロース銘柄(受渡日)の12/25に55万株の株式が流通するため、株価の動向には注意が必要だろう

2022年4月に名証に上場、株価は1年半で倍増

  • 当社は昨年4月に名証に上場した仮説建設機材のレンタル事業を行う企業
  • 業容の拡大、知名度向上を目的として、東証グロース市場へ上場申請(名証と重複上場)
  • 現状の時価総額は66億円と小さいが、昨年IPOしてから時価総額は倍増している(分割調整後IPO価格407円に対して現在の株価は1,075円)
  • 名証であるため、1日あたりの平均出来高は極端に少ない。今回のPO株数は出来高の300日を超える規模となるが、東証グロース市場への上場となるため、この点は問題なさそうだ
  • また、公募売出と同時に来年3月末を基準に1:2の株式分割を実施する。当社は22年4月にIPOしたが、すでに23年3月と9月に1:2の株式分割を実施している。今回は3回目の株式分割となる。現状の株価は1000円台であり、投資単位の観点では株式分割は必要なさそうだ。おそらく、早期に株価を倍にさせたいという思い(意気込み?)で今回も株式分割を公表したのかもしれない

グロース市場の上場基準を満たすために公募売出を実施

  • グロース上場にはオファリング時に新株を発行する必要がある(成長企業のための市場であるため、資金調達を前提として上場を承認)
    • 上場基準を満たすため5万株の新株を発行(控えめな株数だ)
  • グロース市場の上場基準を満たすためには流通株比率を25%超とする必要がある
  • 今回の公募売出しにより社長の持分(資産管理会社を含む)は81.94%から73.2%に低下する見込み。流通株比率の基準を満たすうえで最低限の株数を放出したと考えられる。既存株主からみると、オーナーの高いコミットメントが感じられる点はポジティブかもしれない

老朽化マンションの大規模修繕に勝機

  • 当社の中期経営計画のプレゼンテーション資料は力が入っている。とても時価総額60億円の企業とは思えないクオリティだ(60Pを超える大作だ)
  • 詳細は当社のホームページより参照いただきたい
  • 上場直後に公表した中計だが、5月に上方修正している。中長期的な成長を牽引するのは、老朽化するマンションの大規模修繕ニーズの拡大だ
  • 今期予想PERはx35。割安ではないが、一定の成長期待が織り込まれていると思われる。ただ、投資単位は10万円台。宝くじ感覚で小口エントリーしてみるのも面白いかもしれない

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